新田瑛のブログ2

思いつきで書いてます。

019:ノートより

<題詠blog2009>019:ノートより。

ノートと言えば学生時代。青春の象徴といったところでしょうか。

019:ノート(紫月雲) (resume 1970-2009)
わたしだけ大人になった いまなおもノートの中に彷徨う少女

019:ノート(みち。) (滑空アルペジオ。)
自由という名前のノートを差し出され何もかけずに罫線をひく

紫月雲さんの歌。ノートに残されたものは過去の自分でしょうね。彷徨っていた頃が思い出されます。
みち。さんの歌。こちらは未来に向かっての希望があるからこその不安が伝わってきます。

↓青春その他の1ページ。↓
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018:格差より

<題詠blog2009>018:格差より。

世の中にはびこる格差、陰に隠された格差……色々ですね。

018:格差(ウクレレ) (十線譜)
格差だと思うパレット 空色の絵の具の占める仕切りの広さ

018:格差(都季) (31pieces)
誰しもが真っ直ぐ走れる訳じゃない 青春にだって格差はあるよ

ウクレレさんの歌。パレットに広さが色々あるのは当然と思っていました。実は格差だったんですね。
都季さんの歌。意外と真っ直ぐ走れる人って少ないんじゃないでしょうか。まして青春時代とあっては。

↓歌に格差は無い…ですか?↓
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017:解より

<題詠blog2009>017:解より。

方程式の「解無し」というのはずいぶんインパクトが強いもののようですね。

017:解(藻上旅人) (創作のおと)
あの時の謎がようやく解けてくる手遅れですか始まりですか

017:解(千坂麻緒) (薔薇十字蕩尽短歌)
モノクロの解剖学図にんげんの中身に全部名前をつける

藻上旅人さんの歌。謎が解けてきたと思ったら、悩ましい二者択一。続きが気になります。
千坂麻緒さんの歌。にんげんの中身は全部に名前がついてるんですね。それが1冊の本に書いてあるとは。

↓ここのコメントも苦しくなってきましたが。↓
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016:Uターンより

<題詠blog2009>016:Uターンより。

屈指の難題でした。

016:Uターン(こはく) (プラシーボ)
なぜ花が降りしきるのかUターン禁止の場所できみと落ち合う

016:Uターン(月原真幸) (さかむけのゆびきり。)
Uターンしたがっているつま先をねじ伏せながらぬかるみを行く

こはくさんの歌。花は落ちるように何事も元には戻れないですね。
月原真幸さんの歌。戻りたがっているのはあくまでつま先。気づきませんでした。

↓後戻りしても読みたくなる歌。↓
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015:型より

<題詠blog2009>015:型より。

100題全部は目指してませんが、11月いっぱいくらいは続けたいものです。

015:型(kei) (シプレノート)
日焼けしたランニングシャツの少年が飛び出してきそうな模型店

015:型(ぱん) (向日葵 と 月)
ばかみたいだねってわらう 僕たちは典型的なしあわせのなか

keiさんの歌。少年の姿が似合う田舎の模型店も減ってきた気がします。懐かしいですね。
ぱんさんの歌。典型的であることを自覚してなお、そのしあせを感じられたらそれはそれでよいのでしょう。

↓定型のちから。↓
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014:煮より

<題詠blog2009>014:煮より。

色々なものが煮えました。里芋や南瓜をはじめ恋心やらGショックやら……。

014:煮(梅田啓子) (今日のうた)
ケータイに送られ来たる死をわきに置きてぬめれる里芋を煮る

014:煮(富田林薫) (カツオくんは永遠の小学生。)
電子レンジ完璧なひかりを放ち煮物とくいな母さんがきえてゆく

梅田啓子さんの歌。ぬめれる里芋、というのがいいですね。気持が反映されているようです。
富田林薫さんの歌。電子レンジができたせいで煮物が作れる母が減った、というのが普通の読み方でしょうが、電子レンジの光を浴びた母さんがふっと消えていく映像が浮かんできて、印象的でした。

↓いい味出してる歌たち。↓
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013:カタカナより

<題詠blog2009>013:カタカナより。

カタカナとひらがなを話し分けられる方が多かったです。皆さん器用ですね。

013:カタカナ(鳥羽省三) (見沼田圃の畔から)
カタカナで書けば<ステキナワタシ>だが鏡を見ても素敵な私

013:カタカナ(bubbles-goto) (BIBBLy HoUR)
カタカナを二つに分ける腰掛けに適したものとそうじゃないもの

鳥羽省三さんの歌。鏡にはさぞすてきなわたしが映っているでしょう。
bubbles-gotoんの歌。スは適してますね。ユは安定型。カは痛そうです……

↓オキニイリノウタ。↓
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012:達より

<題詠blog2009>012:達より。

達という漢字はなかなか主役になりづらいようですね。

012:達(五十嵐きよみ) (NOMA-IGAオペラ日記)
ささやかな達成感で振り返るいま自転車で来た坂道を

012:達(宮田ふゆこ) (ソーダ・ファウンテン)
達観も楽観もせずフルーチェのためのミルクをきちんと量る

五十嵐きよみさんの歌。必死で登ったあと、立ち止まって振り返ったときの風景。ささやかでも心に沁みます。
宮田ふゆこさんの歌。フルーチェを作る上で大切なこと。何事にも通じているのでしょう。

↓魅惑的な“達”たち。↓
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011:嫉妬より

<題詠blog2009>011:嫉妬より。

感情が制限されてしまい、難しかった題です。

011:嫉妬(月下燕) (a swallow under the moonlight)
君の三つ編みをとかせた後輩にどうしようもなく嫉妬している

011:嫉妬(雪原うさぎ) (ゆきうさぎのあしあと)
滲み出る下唇の血を舐めて嫉妬の味を覚えたあの日

月下燕さんの歌。いかにも、なことではなく何気ない行為にかえって嫉妬するのがリアルに感じます。
雪原うさぎさんの歌。そういえば嫉妬って苦くて鉄っぽいですね。わかります。

↓他の嫉妬してしまう歌たち。↓
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010:街より

<題詠blog2009>010:街より。

大体一日一題のペースで記事を書いてますが、今後どうなるかわかりません。できればもっとスピーディーにしたいのですが……。

010:街(岡本雅哉) (なまじっか…)
市街地で育ったんだねやわらかくひとのあいだをすり抜けるきみ

010:街(だや)(それから人鳥の朝食を買いに)
鍵のあるドアだけじゃない君の住むこの街中に関数がある

岡本雅哉さんの歌。ひとごみをすり抜けるのはテクニックが要りますよね。「きみ」の熟練の技を感じます。
だやさんの歌。関数は確かに街中にありますが、鍵のあるドアにもあるとは知りませんでした。

↓そのほかに気になった歌はこちら。↓
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