新田瑛のブログ2

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完走報告(新田瑛)

今回数年ぶりに参加しましたが、何とか完走できました。
作歌自体ほとんど休んでいたので心配でしたが、
むしろ心機一転、楽しく詠めたように思います。
感想などいただいた方には改めて御礼申し上げます。

とりあえず100首まとめたものを ↓ に用意しました。
今後の活動については…気分しだいです。

001:笑  密やかに不安の種は降り注ぐ たとえば午後の談笑のとき
002:一日  幾日の労務の後に手に入れた安らぎを持て余す一日
003:助  補助輪を外してすぐの危うさに憧れ抱く少年だった
004:ひだまり  アパートに帰ってみるとテーブルに見覚えのないひだまりがある
005:調  転調に次ぐ転調で本来の気持ちとはかけ離れた「じゃあね」
006:水玉  水玉に閉じこめられている記憶 その総合体として在る海
007:ランチ  ランチタイムに通常メニューをひとしきり見てから注文するAセット
008:飾  電飾の光と熱にうなされて息ができない 苦しく は ない
009:ふわふわ  君の住む町の匂いを嗅いでいるとやり切れなくて もうふわふわです
010:街  人類が紡ぐ歴史の色合いを確かめながら老いてゆく街
011:嫉妬  カラメルが溶け出す前に走らねば 嫉妬の影に喰われてしまう
012:達  とりあえず泣いておきます 友達といえるほど親しくないけれど
013:カタカナ  「カタカナのタカに子どもの子です」と説明のたび私が揺れる
014:煮  悲しみをくれたあなたに送ります 煮詰めた涙を瓶詰めにして
015:型  老衰の祖母の御霊(みたま)は安らかに去りゆくものの典型として
016:Uターン  UターンのUの形を見ていると埃がたまりそうで心配
017:解  不可解に伸びる光はおしなべて君の姿を映し出します
018:格差  容れ物の差だとか海苔の有無などを格差と思って食べるもりそば
019:ノート  新しいキャンパスノートの罫線のようにほのかでまっすぐであれ
020:貧  これ以上欲することが無いならば愛することに貧しくもあれ
021:くちばし  カラスにもなきたいよるはあるけれどあなたのために閉ざすくちばし
022:職  職業に貴賎はありや歓びてする職業は貴けれども
023:シャツ  ボーダーのシャツがはためくベランダに明日のための光は注ぐ
024:天ぷら  天ぷらの衣ぐらいの確かさで剥がれずにいる君への想い
025:氷  屋根からの雪解け水が流れ下り氷柱は日々に成長しゆく
026:コンビニ  鰻屋にウナギは売ってないようにコンビニエンスストアは不便
027:既  本棚に既読書の列増えるたび広がってゆく宇宙空間
028:透明  本当に欲しいのはいつも透明で見えないけれどそこにあるもの
029:くしゃくしゃ  天球をくしゃくしゃにして丸めたらくっついちゃったベガとアルタイル
030:牛  牛飼いはおもう 地平の果てにある知らない町の知らない人を
031:てっぺん  くたびれたサラリーマンを見下ろせばそのてっぺんより愛は溢れる
032:世界  太陽が沈む時には取り込んであげるあなたの小さな世界
033:冠  冠雪の便りが届くその頃には僕の記憶も時に埋もれて
034:序  然るべき順序をもって訪れる 幸・やや不幸・不幸・やや幸
035:ロンドン  染み込んだ記憶を流れ落とすようにロンドンブリッジにて君を待つ
036:意図  避けられぬこの運命は神の意図か 床に広がるソフトクリーム
037:藤  思い出にどこか似ている藤の花 流れゆくほど綺麗になって
038:→  花が咲く→花びら落ちる→実をつける→実が落ちる また咲く花のため
039:広  誰もいない体育館の広さゆえ決心がまた揺らいでしまう
040:すみれ  道端にすみれが咲いているように心の中にあなたがいます
041:越  絶え間なく追い越されてはいるのだが振り返っても誰もいない
042:クリック  クリックのひとつもすればいつだって君のところへ飛んでゆきます
043:係  関係を深めるごとに伸びてゆく光 まぶたを焼き尽くすまで
044:わさび  泣くための理由になってくれまいかわさび風味のポテトチップス
045:幕  閉幕ののち訪れる静寂が僕に空しい気持ちを強いる
046:常識  常識と非常識とのはざまにて許されている納豆アイス
047:警  警報を発動しても沈静に向かうとは限らないのですよ
048:逢  君に逢うために三万光年のトンネルを駆け抜けてきました
049:ソムリエ  隠された記憶をたどる ソムリエがワインを口に含むがごとく
050:災  突然にふりかけられた災いは三日寝かせてコクを出します
051:言い訳  「言い訳が見つかりません」頑なに閉ざす心の外側の声
052:縄  絶え果てた後の地球を思い遣れば縄文杉を内側に見ゆ
053:妊娠  僕たちを結ぶ絆は妊娠のごとくゆっくり育んでゆく
054:首  詰草の首飾り編む少女らのために夕陽は寛容である
055:式  わたくしは次なる土地へ向かいます未来一式鞄につめて
056:アドレス  新しいアドレスになりましたので新しいわたくしになります
057:縁  宇宙船の原理で時の進み方が遅くなります(縁側時間)
058:魔法  魔法使いが使う魔法はウドン屋が打つウドンほど自然なものだ
059:済  色々とありましたけどすべてもう済んだことです 生きてください
060:引退  引退をほのめかすのは勝手だがそもそもデビューしてないだろう
061:ピンク  耳たぶの裏から髪の生え際までまっピンク色です どうですか
062:坂  ゆるやかなくだり坂道自転車を漕がずに進む あしたから夏
063:ゆらり  どの先に続いただろう思い出になりそこないの並木道 ゆらり
064:宮  悲しみに沈んだ心溶け出して宮城の空は今日もあずまし
065:選挙  街頭の選挙演説さながらに守れない約束をしている
066:角  若者が未来を刻む街角にわたしは黒い蝋燭をみる
067:フルート  緩やかなフルートの音が僕たちを包めば薄れゆく赤と黒
068:秋刀魚  秋刀魚は海に在りて泳げば一匹の魚としての生を全うす
069:隅  玄関の隅で体育座りする君に真白い羽根降り積もれ
070:CD  自転車の籠一杯にCDを積んで売り回る仕事でした
071:痩  痩せ気味の仔犬をそっと抱き寄せて痩せ気味の吾の腹に埋める
072:瀬戸  うつせみの恋は霧消の瀬戸際にありて小さく息を吸い込む
073:マスク  君はマスクをしていないので表情の変化がすぐに伝わってきます
074:肩  未来への扉をくぐる 肩口をくすぐる南風に誘われ
075:おまけ  六月を君と過ごせばそのすべて君のおまけであった六月
076:住  風景が歪んで見える この町にどうやら長く住み過ぎたようだ
077:屑  こなごなになった想いは天球の星屑のなか紛れても、なお
078:アンコール  アンコールの手拍子徐々に速くなり急かされるよう足を踏み出す
079:恥  平日の水族館に独り居て恥ずべきことのある昼下がり
080:午後  如月の陽射やさしく僕たちを釘付けにする午後の教室
081:早  みすぼらしい世界に放たれるときの喪失感をできるだけ早く
082:源  まだこれは真実じゃない 源泉を求めて足を踏み入れる闇
083:憂鬱 低きより高きへ向かう風は吹かず マリーアントワネットの憂鬱
084:河  約束は秘められたまま最果ての銀河の光たどり着くまで
085:クリスマス  軽やかな溜息ひとつ クリスマスローズ彩る庭を眺めて
086:符  かなしみの記憶を護符として生きる まぶたの裏が傷つかぬよう
087:気分  からだごと空に溶け出したい気分 明日の朝は雨になるかも
088:編  この夜を生き抜くために溜息をつきながら見る短編映画
089:テスト  テストでは測りきれない能力で計り知れない日々を生きゆく
090:長  積み上げた想いは崩れゆく秋の夜長に灯すアロマキャンドル
091:冬  昨日から胸の内部が痛むのはもうすぐ冬が来るからですか
092:夕焼け  東京で見る夕焼けは故郷で幼少に見たそれと変わらず
093:鼻  嘘をついたピノキオは鼻が伸びました わたしは豆を煮込んでいます
094:彼方  あの橋を渡ってからはいつの日も彼方の声を感じています
095:卓  極小の粒子が積もり卓上に新たな面が形成される
096:マイナス  天国を探して歩く マイナスに向かう光に導かれつつ
097:断  「とりたてて言うほどのことじゃないけど」と断ってから話しはじめる
098:電気  せつなさを分かち合うとき額から発信される電気信号
099:戻  飲み干したままのグラスをテーブルに戻す間もなく過ぎ去った恋
100:好  ほんとうはまだ好きなんだきみのこと手のひらにもう熱はなくとも

テーマ:詩・和歌(短歌・俳句・川柳)など - ジャンル:学問・文化・芸術

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 マイブログ「見沼田圃の畔から」に掲載していた「一首を切り裂く」の更新を、お題「001」から「100」まで、本日午後、完了致しました。
 その記事の中には、御作について論じさせて頂いたことも多々在ると存じます。
 ご多忙中、大変失礼とは存じますが、何卒、ご一読のうえ、ご感想などをお聞かせ頂ければ幸甚と存じます。
        正月十日余り一日  鳥羽省三

  • 2010/01/11(月) 22:48:57 |
  • URL |
  • 鳥羽省三 #mQop/nM.
  • [編集]

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