新田瑛のブログ2

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2011百首まとめ


001:初
繋がれたままの記憶を(初期化します)袋小路の奥へ(さよなら)

002:幸
二度と会えないと悟った今日の日に雪は降っていない、幸いにも

003:細
望ましい未来に向かう細道じゃ 誰も後ろを向いてはならぬ

004:まさか
まさかわたしのような切ない人間に役目が与えられるだなんて

005:姿
完膚無き敗北の後わたくしが骸となっている姿を見よ

006:困
生きてゆくことはこれほど困難であり熱すぎて飲めぬ味噌汁

007:耕
カエサルも諦めるほど完璧に耕作放棄された星空

008:下手
上手(かみて)より世界を映す光来て下手(しもて)に個々の影が流れる

009:寒
働いてはじめての冬寒冷地手当で買った赤い手袋

010:駆
先駆け的存在でしたあの頃は 今は銀河を漂っている

011:ゲーム
迫り来るサラリーマンの人込みを掻き分けてゆくゲームとみなす

012:堅
新しい世界の前に堅牢な空気があって入り込めない

013:故
緩やかな縁故によって繋がれていれば明日の声が聞こえる

014:残
たくさんの大事なものを捨て去った後に残った空き箱ひとつ

015:とりあえず
十分な虚無状態を経た後によみがえるためとりあえず花を

016:絹
さっき見た流星のこと話そうよ絹で巻かれた貸しビルの中

017:失
チャレンジの結果としての失点を恐れるあまりスコアレスドロー

018:準備
縄跳びの自分の番がくるたびに準備不足を露呈している

019:層
射し込んだ光はやがて層を成しあなたを弛く固定してゆく

020:幻
振り向いた先にあなたが立っている幻視あるいは夢みた世界

021:洗
今もってあなたの髪を濯ぐ音が洗面台に残っています

022:でたらめ
でたらめに紡いだ曲は暗闇に溶け込んでゆき星を震わす

023:蜂
養蜂家になったつもりで網帽子を被って街の雑踏の中へ

024:謝
ハチ公の前で談笑したやつは全員ぼくの耳に謝れ

025:ミステリー
追憶の角を曲がればミステリー1番地より愛がはじまる

026:震
駆け巡る記憶とともにいくたびも声を震わせ歌ったことを

027:水
水銀の比重になって沈み込む 分離できない身体とともに

028:説
馴らされたイルカは海に居るものよりぬめりが強い、と一説には

029:公式
非公式に約束された再会を果たせぬままに積もる日常

030:遅
陽炎の中で遅発のバスを待つ いつか来る日を思い描いて

031:電
私には故郷が無い日比谷から電車で行ける範囲において

032:町
かすみ町という町があればその町は希望があって儚いだろう

033:奇跡
完全に奇跡を超えてこれはもう偶然としか呼べない事象

034:掃
繁栄の象徴として街頭に並んだ星を一掃せよ、と

035:罪
愛と罪は並べて等価であるという人に差し出すブラッディマリー


036:暑
暗室がなんだか暑くなっていてもうすぐ僕は飛ぶのだろうか

037:ポーズ
絶頂の一歩手前で中断しポーズのままで忘れ去られる

038:抱
過ちを重ねてしまう 後悔の香りただよう君を抱けば

039:庭
空腹を知らない子にはほんのりと加熱のできる家庭教師を

040:伝
工場で生産された遺伝子が箱詰めされて市場へ向かう

041:さっぱり
穏やかに心を満たす陽光はさっぱり僕に降り注がない

042:至
もっともっと痛まなければそのために至急まぶたを乾燥せねば

043:寿
これからも周回遅れで君を待つ 回転寿司のレーンの上で

044:護
援護者が数知れずいる世界にて私と踊る人間はだれ

045:幼稚
昼日中日本中の幼稚園で幼稚な者が踊りを踊る

046:奏
スピーカーから流れ出る伴奏に合わせて今日もオクラホマミキサー

047:態
この想いが化学反応せぬように低温低圧状態におく

048:束
花束の花は枯れても花束の束は枯れずにいつまでも残る

049:方法
傾いた銀河について話すこと あなたが笑う10の方法

050:酒
焼酎やワインやビールや日本酒が母乳のように湧き出る泉

051:漕
自転車を漕いでいるのか自転車に漕がれているかもうわからない

052:芯
鉛筆の芯が丸みを帯びてきて塗りつぶすのが心地よくなる

053:なう
求婚の返事を迷っているうちに最終電車に乗り損なう

054:丼
「ご飯丼は大盛ご飯、空気丼はふつうのご飯」「カツ丼ください」

055:虚
選ばれた人間たちが集まって虚構の部屋でにらめっこする

056:摘
果てしなく広い大地に花とゆめを摘み取る人が点在している

057:ライバル
輝いてしまった君に一瞬のライバルとして出会えたことを

058:帆
名は体を表すわけで美帆というからには海へ出かけなければ

059:騒
憧れの気持ちはあれど物騒な世界の隅で戸惑う天使

060:直
ゆるしてはいけないものを見るために直線上に並べたたまご

061:有無
只管に理想の道を求むべし可能性の有無にかかわらず

062:墓
ふるさとを遠く離れて住んでいる町の外れの墓地でしゃがみこむ

063:丈
「どうしたの」と聞いたところで「大丈夫」と答えるのだろう だから「おやすみ」

064:おやつ
将来に不安を感じないためにおやつのことを考えておく

065:羽
いつのまに見えなくなってしまったの 一緒に羽化するはずだったよね

066:豚
19年食べ続けてきたハンバーグは豚の挽肉だったということ

067:励
登校後下校時までは将来を信じるふりを励行すること

068:コットン
遠目にはやわらかそうでコットンのごとく緻密に絡まっている

069:箸
自分にはどうにもできぬことがあり例えば右手で箸を持つこと

070:介
一筋の光が突如差し込んで僕のいのちに介入せよ、と

071:謡
童謡を捕まえにいく手のひらは眩しいものを求める手段

072:汚
幸せになってください 汚さを犠牲にしても構わないから

073:自然
不自然な言葉をいくつ投げかけて傷つくことを怖れただろう

074:刃
やいば、刃 奥底にある血流をきっとあいつに見せておくれ

075:朱
たくさんの意味を喪失することでからだは朱に染まるけれども

076:ツリー
氷上に浮かんで独りクリスマスツリーを持ってはしゃぐ白熊

077:狂
欲望が渦巻く世界 闇雲に情が移れば狂いたくもなる

078:卵
困惑と期待の混在したものが卵大まで膨らんでいる

079:雑
憧れを離して左手の多い雑居ビルにて日常を待つ

080:結婚
「わたしたち結婚します」草むらに彼方よりくる風を迎えて

081:配
図書館のドアを通して吹きぬける風に漂う宇宙の気配

082:万
万能な人になろうと思いながらオロナミンCを一気飲みする

083:溝
洗面所から排水溝を通り抜け川を流れて海に出る夢

084:総
自分だけを信じて生きてきた人は総じて耳に毛が生えている

085:フルーツ
水道を直す仕事をしていますフルーツの香のただよう星で

086:貴
ずっと待ち続けてました貴乃花がまだ貴花田だったころから

087:閉
二年間閉まったままであるはずのドアが全く錆びついていない

088:湧
抱き合って眠るあなたの背後から雨雲が湧いてくるのがみえる

089:成
殊更に成果を上げる人がいる 僕は流れるプールで泳ぐ

090:そもそも
完璧な腹立たせ方まさか君はそもそも団の副団長か

091:債
青空に逃がしたはずのかなしみが負債となって降り注ぐ夜

092:念
残念なことに私の行く手にはもう朝顔が咲かないのです

093:迫
だいぶ長いあいだ圧迫されたのでヘコんだままになっているのです

094:裂
過発酵した魂が破裂して育った虫がわじゃわじゃ出るよ

095:遠慮
見覚えのない人達に囲まれて誰にも遠慮がいらないのです

096:取
悲しみの底から爪の先までを切り取り線に沿って切り取る

097:毎
生きてゆく理由の無さを感じつつ毎週木曜食べるコロッケ

098:味
今朝もまた味噌汁だけの朝食はただ味噌汁の味ばかりする

099:惑
どのように生きてゆこうか困惑の表情をして眠る君と

100:完
これまでの人生において完璧でないことだけが完璧である

テーマ:短歌 - ジャンル:小説・文学

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